矢田レポート

<<前号 バックナンバー 次号>>

No.026 新規事業立ち上げは人選から '07'12'11
どんな事業でもいつかは必ず陳腐化します。企業にとって新規事業立ち上げとは、必要不可欠な将来への投資です。その新規事業の立ち上げ成功のポイントを紹介します。

■新規事業には「応援」と「宣伝」が必要

しかし、そんな必要不可欠なはずの投資も、既存の事業からすると「無駄で」「馬鹿げている」「社長の道楽」そして「食わせてやっている」と露骨ではないにしても反対にあうことがあります。新規事業とはアイディアを形にする過程ですから、理論で固められた既存の事業からすると許しがたいモノなのかもしれません。
そして、新規事業とはどんなにリスクヘッジをしても賭けであることは否定できません。あるデータでは起業し3年間生き残った会社の殆どが起業時とは別の事業をしているとあります。新規事業ではリスクを回避するという発想ではなく、それを乗り越えて事業を作り上げていくことが必要になります。
それゆえに、新規事業には「応援」と「宣伝」が必要になります。特別扱いです。経営者は、ことあることに新規事業の広報(社内、社外)につとめ、チームの挑戦を称えることが必要になります。メンバーの不屈のモチベーションと社内の協力体制を引き出すのです。

■ 新規事業はリーダーの人選から始まる
新規事業のリーダー人材には条件があります。
(1)起業家精神がある:もともと起業家精神があり自分で事業を始めるかどうか迷っているような人材です。こんな人材には、積極性、情熱、そして楽天的な要素があります。
(2)溝に手を突っ込み金を拾う力:変な例えですが、目的のために貪欲であることです。上品さやスマートさは必要ありません。とりあえずは売上げを上げることです。たまに売上げもまだなのに、その先の税金や内部書類を気にする人がいますが、まずはスタートの売上げを早く掴み取ること、事業はそこから始まるのです。
(3)少ない情報でも行動できる人:ある程度の情報を得たらどこかで「えい!やあ!」と見切りをつけてやってみることが必要です。

間違えたらすぐに方向転換すればいいのです。評論家でなく理論を行動に移せる人です。
(4)事業にあった個性の持ち主:人のやる気と能力は、自分の得意(個性)のうえに築かれます。人は自分の得意のなかでこそ、困難(本人は感じない)と長時間労働に耐えられるのです。

■次は、チームをつくる

新規事業のチーム作りの基本は二つあります。
(1)専任のメンバーで構成する:事業立上げには脳を24時間働かせ続けるメンバーが必要です。アイディアや知恵というものは考え続けた人だけに降ってくるものです。間違っても兼務ではいけません。また新規事業で立上げた商品を、本体の営業部に売らようという魂胆もいけません。本体はすでに経験も実績もある売り易い商品を売るのみです。本気になるはずのない人に期待するにはやめましょう。
(2)複数でスタートする:多くの企業では、一人のリーダーと社長で事業を立ちあげます。これは(そのリーダーが指示待ち人材でなければ)最強ではありますが、時間がかかりすぎるという面があります。その優秀な社員の給与とその機会損失がコストとなります。ロケットの発射時にはパワーがいります。そして失敗は早いほうがいいのです。複数で事業はスタートします。(それか社長一人で始めることです。)

■人選が最大の「応援」と「宣伝」

この人選(特にリーダー)が、社内への強烈なメッセージになります。社内ではその人選により会社の本気度をみています。そして、あの人ならば、ということで協力度も違うのです。
本当に優秀な人材は、きっと既存の事業でも稼ぎ頭でいるしょう。その人材が必要なのです。逆に、厄介者や新規の雇い入れた者では「応援」も「宣伝」も、事業も失敗は目に見えています。
新規事業では人選がすべてです。人がいて初めて新規事業に進めるのです。


〔(株)ワイズサービス・コンサルティング矢田祐二〕

ご意見お待ちしています
<<前号 バックナンバー 次号>>


ホームへ戻る

  Copyright.2004-2008. ワイズサービス. All Rights Reserved.